2002年のこと座流星群等の観測予想と速報

こと群の予想
今年の極大時刻は22日の19時だそうです。22日と23日の0時以降の観測が重要になります。上弦の月がありますので、月明かりをさける対策が必要です。日本では、1945年に1時間に100個、1980年に1時間にZHRで30個程度の出現がありました。ともに、明るい流星が多かったようです。特に、1980年には、火球が多く(−5等が2個)、4個の同時観測がされ軌道が求められています(上田氏)。1979年には、KPMでこと群の火球が1個同時観測されて軌道が求められています。この群は、0時以降にたくさん出現しますので4時頃まで、眼視や写真やTVと色々な観測方法が可能です。今年は、平年並みの1時間に10個程度の出現と思われますが、極大前後に、火球の出現があるかもしれません。また、この時期は、かんむり座などにも小流星群が活動しているので、同時観測をして、軌道を求める価値があります。

こと群の観測速報
NMS同報によると、24日現在では、鈴木氏による観測から、上田さんも言われるように23日の未明から午前中にかけて長いエコーが通常より多く受信されているそうです。しかし、豊川におけるこの程度の活動は例年のこと群の活動の範囲内であると思われるとのことです。23日現在、各観測者によって、こと群の活動が捕らえられています。眼視では、1時間に10〜15個程度の出現のようでした。佐藤氏のコメントに、前半は、雲やもや、そして月明かりと条件が悪かったのですが、こと群は0等級の明るいものも多く流れたりと、なかなか見応えがありました。後半は空の条件も好くなり、輻射点も高くなったのですが、やや暗めで数も少なくなったという「印象」で、全体として流星数が多くなくったそうです。また、上田氏の電波観測で、5時から6時頃に、突発が観測されたようです。吉崎氏によると、かんむり座やうしかい座からの微光流星をいくつかみかけたそうです。野勢氏によるTV観測での出現は、HR2程度が確認されています。鈴木氏のHROでも、あまり出現していないようです。岡本氏の21日の朝には、やや出現が多くなっているようです。
1979年のこと群の火球へ

眼視とTVの観測速報

観測時刻 時間 群数 H・R 最微星 雲量 観測方向 観測者 観測法 平均H・R
22/23 00:40-01:40 60 11 11 4.9 0.5 Z 佐藤氏 眼視 9.3
22/23 00:40-02:00 80 10 7.5 4.8 0 Z 吉崎氏 眼視
22/23 02:30-03:30 60 10 10 5.5 0 Z 長田氏 眼視
20/21 02:41-03:30 49 2 2.45 7.0 野勢氏 TV50mm 2.5
13/14 02:30-03:20 50 0 0.0 5.0 0 Z 伏見氏 眼視 0

電波観測結果(鈴木氏)
上田氏の2002年の電波観測結果
鈴木氏の2001年の結果
鈴木氏の2000年の結果

観測時刻 流星数(HRO)
17 18 19 20 21 22 23 24 観測者 17 18 19 20 21 22 23 24 観測者
04:00-05:00 22 27 25 34 31 29 37 鈴木氏 67 42 50 50 62 岡本氏
03:00-04:00 36 23 20 26 27 28 40 鈴木氏 61 60 42 50 60 岡本氏
02:00-03:00 26 22 24 27 25 37 42 鈴木氏 56 44 48 60 69 岡本氏
01:00-02:00 25 27 23 32 30 31 41 鈴木氏 54 32 42 51 73 岡本氏
00:00-01:00 27 22 34 29 鈴木氏 41 28 40 43 岡本氏

光度分布
時刻 −5 −4 −3 −2 −1  0 合計 観測者 平均 観測法
 
火球情報
 日 時刻 等級 発光点 消滅点 時間 速度 その他 観測者 観測地
22/23 23:34:45 -4 Lyr 0.5秒 佐藤氏 静岡県
13/14 22:37:59 -5 Vir? HYa? Vir? 3.5秒 vS 画像有り 井上氏 宮城県