☆11 月 の 星 空☆ | |
11月の空 | 星空へ 流星の観測のポイントへ 主な天文現象 月の満ち欠けカレンダーへ |
2002.11.04 | 10時。月が最近(視直径33゜21゛)。 |
2002.11.05 | 5時34分。新月● |
2002.11.07 | 23時22分。立冬。(太陽黄経225゜) |
2002.11.08 | おうし座流星群南群が極大頃→観測のポイントへ おうし群のシミュレーションへ |
2002.11.12 | 5時52分。上弦の月。おうし座流星群北群が極大頃。うお座新流星群?→観測のポイントへ。 |
2002.11.16 | 20時。月が最遠(視直径29゜27゛)。 |
2002.11.18 | 5時。しし座流星群の従来の極大☆☆→☆観測のポイントへ☆ しし群のシミュレーションへ |
2002.11.19 | 19時。しし座流星群の大出現(流星雨アメリカ等☆☆☆☆)?→観測のポイントへ日本では、☆? |
2002.11.20 | 10時34分。満月○。 |
2002.11.28 | 0時46分。下弦の月。 |
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★今月の全天の空★ 今月は、天頂には、夕方 には、とかげ座からペガスス 座が見られます。夜中は さんかく座やペルセウス座や ぎょしゃ座やおうし座が見ら れます。 北の空には、こぐま座や ケフェウス座。そして、 カシオペヤ座が見られます。 南の空には、秋のさみしい うお座やくじら座やエリダヌス 座等が見られます。 はくちょう座からおおいぬ座 までの秋から冬の天の川には、 たくさんの星団・星雲があります。 下の星図を参考に双眼鏡 等で見てみましょう |
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11月の流星群へ
群流星(多くは、彗星のちりなどでまとまって流れる流星)の流れた逆方向へ延長し交わった点を輻射点といい、流星群名はその輻射点のある星座名を付けます。今月は、出現数の多い流星群として、話題のしし座流星群があります。しし座流星群とは、毎年11月上旬から下旬にかけて、多数の流星がしし座を中心に放射状に流れる現象のことです。(しし群のシミュレーションへ) 特に極大日と呼ばれる11月17日から20日頃には1時間に数十個の流星が見られることも珍しくありません。かつての活動が活発だったのは、1933年と1965年から1967年頃にかけてで、1966年にはアメリカで1時間当たり10万個という大流星雨(流星嵐ともいう)を観測しました。ここ数年、母彗星(テンベル・タットル彗星)の回帰(周期33年)後に当たるため、流星の出現数は、1時間に、50〜100個位になっています。特に、昨年は、19日の3時20頃に流星雨(1分間に50個程度の出現→1時間では、3000個から5000個程度があり、まるで、流星がたくさん流れ、雨の様に見える現象)が日本で見られました。また、火球もたくさん出てたくさんの写真がホームページで公開(2001年しし座流星群の画像や観測結果等へ2001年のしし群のメモリアル画像集へ)されました。アッシャー氏の予想でも話題になりました。今年は、19日の19時頃に流星雨(1分間に100個程度の出現→1時間では、3000個から6000個程度があり、まるで、流星がたくさん流れ、雨の様に見える現象)がアメリカ等で見られるとの予想で話題になっています。残念ながら今年は、日本では、4時間後の23時頃からその片鱗が見られるかもしれませんが1時間に十数個程度と思われます。1998年には、太陽黄経234゜.6付近でヨーロッパ上空で明るい流星が多数出現した。日本では、私の観測では、17日と18日の3〜5時で1時間当たり50〜60の出現でした。また、火球(−3等より明るい流星)は、両日とも−6等前後で永続痕(流星が流れた後もしばらくけむりの様に見える)も見られました。特に、NHKのハイビジョンカメラで火球と永続痕が撮影され、私が、流星の軌道を求めています。以下参照。この火球の発光点は、世界最高の値となっていて世界記録です。1999年には、18日235.゜3付近で、また、ヨーロッパで1時間に5000個もの流星雨になりました。この様子は、NASAの飛行機観測で、NHKのハイビジョンカメラでこの流星雨の様子が記録されています。これも世界で初めてです。私の観測では、19日の4時半〜5時半では、1時間に120個の出現で火球は少なかったです。そして、昨年は、日本で大出現。さて、今年は、どうなるのでしょうか。天気になることを祈っています。空がよければ、18日の明け方に暗い流星が多く見られます。晴れたら、必ず観測するようにしましょう。さらに、貴重なデータを残す様に心がけましょう。観測したり、写真に撮ったりしたら、報告をするのも忘れない様にしましょう。また、だいぶ寒くなってきましたので、防寒に気をつけて観測をましょう。
用語説明 | ||
火球 | 永続痕 | 流星雨 |
★★98年しし群の火球の解析コーナー★★ |
No |
撮影地 |
TV/写真 |
撮影者 |
1 |
静岡県富士宮市富士山新五合目 |
TV |
NHK高感度ハイビジョンカメラ |
2 |
神奈川県横須賀市 |
写真 |
小林弘忠さん |
3 |
埼玉県秩父郡皆野町 |
写真 |
細野透さん |
4 |
長野県南佐久郡佐久町 |
写真 |
高見沢今朝雄さん |
5 |
静岡県小笠郡小笠町 |
写真 |
佐々木正幸さん |
6 |
山梨県西八代郡上九一色村 |
写真 |
渡部剛さん |
7 |
長野県南佐久郡南牧村 |
写真 |
三井勝彦さん |
8 |
愛知県名古屋市守山区 |
写真 |
名古屋市科学館 |
<対地経路(実経路)>
発光点: |
東経139度23.8分 |
北緯34度57.7分 |
高度177.34km |
(NHK高感度ハイビジョンカメラによる) |
経過点: |
東経139度10.0分 |
北緯35度01.7分 |
高度135.65km |
(写真で撮影された最大高度) |
最輝点: |
東経138度53.2分 |
北緯35度06.5分 |
高度 85.89km |
|
消滅点: |
東経138度50.4分 |
北緯35度07.3分 |
高度 77.66km |
<輻射点・速度>
視輻射点 |
赤経:153.86 度、 赤緯:+21.91 度 |
真輻射点 |
赤経:153.73 度、 赤緯:+21.87 度 |
観測速度 |
71.57 km/s |
地心速度 |
70.54 km/s |
日心速度 |
41.26 km/s |
速度誤差 |
5.39 % |
見込角 |
16.98 度 |
<日心軌道>
軌道要素 |
今回の火球 |
母彗星 |
---|---|---|
近日点引数 |
172.21 度 |
172.50 度 |
昇交点黄経 |
235.26 度 |
235.26 度 |
軌道傾斜角 |
162.21 度 |
162.49 度 |
近日点距離 |
0.9844 A.U. |
0.9766 A.U. |
軌道長半径 |
9.656 A.U. |
10.338 A.U. |
周 期 |
30.00 年 |
33.24 年 |
<星空と地図上での各観測点での見え方>
しし群の大火球(−10等級)の出現位置 伊豆半島上空を流れました。
一番大きい☆はシリウスです。 右下から左上へ流れました。
線は、しし座のおおがまに集まっています。 場所によって見え方が違います。
埼玉で観測した場合は、どちらでも大体、水色の線と同じ所が見えます。
見る場所によって、流星の見える場所と見え方がずいぶん違いますね。
静岡県の上空に飛んだ場合に関東一円では、観測することがわかります。
上の大火球の地球の周りを回っていたときの図です。左の図の青い線の円が
地球で、黄色の線が春分点の方向です。赤と白が流星の通り道です。右上の
黄色の円は、木星の通り道です。木星の距離の2倍近く遠くから地球にやって
きたことがわかりますね。約30年の周期で回っていたんですね。
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おうし群のシミュレーションへ
この流星群は、あの有名なエンケ彗星が母彗星です。ゆっくりで痕を残す火球が時々見られます。おうし群の出現数は、2〜8個とあまり多くはありません。極大は、南群が3日〜8日頃で、北群が12日頃です。活動は、10月から12月まで長く続きます。また、複雑な構造をしています。今月は、前半が観測のお勧めです。カメラやビデオで撮影をすると、その様子もとらえることが出来ることもあります。
昨年、11月11日(月)の夜23時頃、うお座付近からまだ流星群の知られていないある彗星から流星群が突発出現する可能性があるということで観測してみました。予報輻射点位置はα=5°,δ=+7°で遅い流星との情報が入りました。電波観測で10日にややあやしい活動らしきものが観測されています。17日10時現在、他者では、溝口氏がTVの28mm観測で1時間に1個程度を捕らえていますが、眼視観測はしていなかったようです。12日20時現在、私の11日の22時45分から23時20分までの眼視観測では、それらしき流星が22時54分から23時12分までで19個見られました。輻射点は、α=15度、δ=20度付近で中速からやや遅で白からオレンジの暗い流星(2等が1個、3等が5個、4等が13個)が多かったです。TV50mmも観測しましたが、それらしき流星は、1個のみです。また、電波観測でも、観測地によっては、やや多めの出現が見られる所もありました。上田氏によると、11/11には、特に認められないですが、11/5,11/6,11/7の22時ごろに出現が多く、群活動を思わせますが、このうお群とは関連はないでしょうかとのことですが、おうし群の可能性の方が大きいでしょう。出現グラフさらに、複数の観測者からは、眼視観測とビデオ観測と写真観測からは、今のところ突発流星の確認は、できていないとのことです。
星図は株式会社アストロアーツのステラナビゲータ (株式会社アスキー発行)を利用しました。