2003年のペルセウス座ε流星群等の観測予想と速報等

ペルセウス座ε流星群等の予想
今年の極大日は、15日頃です。10日〜20日の観測が重要になります。月の影響が前半あります。日本では、輻射点が北の空のため一晩中見られます。予想出現数は、1時間に5個程度です。毎年、極大は、はっきりしていません。暗い流星が多く、速いです。写真観測とTV観測では、50mmのレンズでも、1時間に数個程度の出現を捕らえることができ、軌道を求めることができます。今までに、多くのグループで、写真やTVの同時観測を試みて、軌道がいくつか求められています。また、この時期は、近くにαPer、βPer、κPer群が、また、うお群やくじら群などの南方の小流星群も活動しているので、同時観測をして、軌道を求める価値があります。また、電波観測では、天気に左右されずに観測ができます。
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ペルセウス座ε流星群観測情報等
ペルセウス座ε流星群情報(日本流星研究会)
軌道一覧(MSSWGの流星群カタログより)

群名 日付 太陽黄経 α δ VG a e q ω Ω i
εPer 9/10 167 34 42 60 507 1.00 0.56 263 167 121
9/20 177 44 43 60 115 1.00 0.51 268 177 122
κPer 9/10 167 62 49 64 8.1 0.89 0.87 204 167 133
9/20 177 69 49 64 9.7 0.91 0.85 218 177 133
αPer 9/10 167 69 53 63 4.5 0.80 0.90 186 167 128
9/20 177 77 53 62 4.0 0.78 0.89 201 177 127
βPer 9/10 167 51 43 64 6.0 0.89 0.69 234 167 136
9/20 177 61 44 63 5.4 0.87 0.67 244 177 136

ペルセウス座ε流星等の観測速報
観測報告速報フォーマット(日本流星研究会) 観測報告先(日本流星研究会)

9月29日現在、長田氏が1時間に2個程度の出現をしているようです。28日現在、27日0時09分頃に植原氏が−4等の9月のペルセ群らしき火球をTVで撮影されています。23日現在、溝口氏が眼視で1時間に3個程度(塩井カタログのεPerが2個と、眼視で9月上旬から中旬に多いSep.Perが1個)の出現をとらえています。18日現在、長田氏の眼視観測結果では、1時間に3個程度の出現のようです。14日の3時31分頃に野本氏が−4等の火球をTVで撮影されています。この火球は、井上氏TV(WAT-100N+CBC0.8f6mm)と鈴木氏もTVでとらえています。また、岡本氏も小林氏もロングエコーを観測しています。長田氏も眼視観測中にフラッシュらしきものを観測されているようです。これらの情報から、この火球の軌道計算をしました。その結果、アンドロメダ座に輻射点があり中速の火球であることが分かりました。3点の軌道計算結果から、きりんα群であることが分かりました。さらに、この火球の痕が6秒程度撮影されています。また、長田氏は、ぎょしゃ座β流星群を1時間に1個程度観測されています。6日の0時08分頃にペルセ群らしき火球が竹村氏によって観測されています。9月4日の22時46分頃に継続時間が9秒近くもある長径路の−4等の火球が井上氏のTVと宮城県で眼視でとらえられました。この火球は、JN掲示板で南東北〜関東地方でも目撃されているようです。井上氏は、UFOキャプチャーで上記火球検出されました。検出信号が平常時のノイズレベルの10倍以上のレベルに達していて、火球クラスの検出には、十分実用性があるとのことだそうです。また、9月5日の2時41分頃にも、−3等の低速火球がTVと眼視でとらえられています。こちらのTV火球も、植原氏によって、UFOキャプチャーで検出されました。さらに、3時25分頃に−4等の火球が眼視とHROで観測されています。秋田の小林氏は、HROでとらえられています。HRO画像へ。後、別の火球も観測されています。この晩は、火球が多く出現したようです。もしかしたら、南方のうお群が活発に活動しているのかもしれません。今後も要注意です。
眼視の観測速報
観測時刻 時間 群数 H・R 最微星 雲量 観測方向 観測者 観測法
28/29 03:00-04:00 60 2 2.0 5.8 1 Z 長田氏 眼視
26/27 02:52-03:45 50 1 1.2 6.2 2 Tau 溝口氏 眼視
22/23 01:30-02:50 80 3 2.3 5.0 0 Per 柳氏 千葉県
22/23 03:20-04:20 60 3 3.0 6.1 0 Z 溝口氏 眼視
17/18 00:50-02:00 70 4 3.4 5.8 0 Z 長田氏 眼視
16/17 01:20-02:30 70 4 3.4 5.7 0 Z 長田氏 眼視
14/15 01:15-02:15 60 3 3.0 5.5 1 Z 長田氏 眼視
13/14 02:50-04:00 70 4 3.4 5.5 1 Z 長田氏 眼視
12/13 20:45-22:15 90 1 0.7 5.0 0 Z 長田氏 眼視
11/12 02:00-03:00 60 2 2 5.5 1 Z 長田氏 眼視

電波観測結果
電波観測結果(2003年プロジェクト)へ
 上田氏の観測結果のグラフへ
           岡本氏が9月14日の3時31分19秒の火球からのロングエコーを33秒間とらえているようです。岡本氏と上田氏の観測から毎日のピーク時刻が変化しているようです。

輻射点情報
輻射点名 赤経 赤緯 流星数 広がり 確度 速度 平均光度 H・R 報告者
9 22. Per 62 29 5 3 1 M-rR 3.6 3.8 柳氏
9 17.68 νPer  57 45 4 3 1 rR-R 4.5 3.4 長田氏
9 16.70 ζPer 58 29 4 2 1 rR-R 4.3 3.4 長田氏
9 14.70 ζPer 59 33 3 1 P R 4.3 3.0 長田氏
9 13.77 εTri 30 38 4 3 1 M-R 3.8 3.4 長田氏
9 13.77 οPer 56 32 4 3 1 rR-R 4.3 3.4 長田氏
9 11.73 εTri 28 33 4 5 1 M-rR 4.0 4.0 長田氏

光度分布(εPer群)
時刻 −5 −4 −3 −2 −1  0  1  2  3  4  5  6 合計 観測者 平均 観測法1
26/27 0時09分 1 1 植原氏 TV6mm
22/23 01:30-02:50 2 3 5 柳氏 3.8 眼視

火球情報
時刻 等級 発光点 消滅点 時間 速度 その他 観測者 観測地 備考
26/27 00:09:34 -4 Gem Per系 0.9s Tr TV画像あり 植原氏 大阪府 HRO同時
13/14 03:31:20 αCam HRO画像あり 小林氏 秋田県 同時火球
計算結果
13/14 03:31:19 -4 Eri Eri αCam 0.8s 48.7 6s TV画像あり 井上氏 宮城県
13/14 03:31:19 -3 UMa UMa αCam 0.33s 50.9 TV画像あり 鈴木氏
13/14 03:31:09 -4 86 50 110 43 αCam 1.067s 1s TV画像あり 野本氏 埼玉県
05/06 00:08:00 -4 Per Per εPer? 0.5s 竹村氏 和歌山県
04/05 02:41:27 -3 Lyn Psc? 3s TV画像あり 植原氏 大阪府 同時火球
04/05 02:41:37 -3 Aqr Cap 2s G 比嘉氏 宮城県
04/05 03:25:12 -4 Aqr Aqr 5s W 比嘉氏 宮城県
04/05 23:31:32 -2 333 27 340 21 野本氏 埼玉県
04/05 22:46:41 -4 Cap 9.7s 画像あり 井上氏 宮城県 同時火球
04/05 22:50 -3 北の空 北の空 3s以上 Tr OYW 爆発 五位野氏 宮城県