2007年のしぶんぎ群等の観測予想と速報

しぶんぎ群の予想
今年の極大時刻は、4日の9時頃だそうです。3日の23時以降〜4日の6時の観測が重要になります。満月の影響があります。1975年や1979年や1994年には、明け方に1時間に100個程度の出現がありましたので楽しみです。1979年には、−5等級の火球が出現し軌道が求められています。この群は、23時頃〜1時頃に長径路流星が見られます。3時以降にたくさん出現し、6時頃まで、眼視や写真やTVと色々な観測方法が可能です。また、複合群としても有名です。母天体は、96P/Machholzと考えられていますが、まだ、はっきりしていません。最新情報では、よく似た軌道の天体が発見されているようです。小惑星2003EH1仮想関連群と、四分儀座流星群との関連が指摘されています。昨年から12月上旬からこの付近でしぶんぎ群と似た軌道を持つ同時流星がいくつか観測されています。さぎたりうす氏の解析によると、29/30日にα218°δ+56°を中心とした、半径5°くらいの範囲からVg=40km前後の流星が4個出現しています。しかし輻射点としてのまとまりは感じられず、Northern-toroidalの濃い部分なのかなという感じだそうです。さらに、橋本氏によると、30日の北トロイダルソースの中心位置はα=218°,δ=+48°付近なので、これからするとまさに北トロイダルソースの中心に近い位置ですね。ちなみに、半径は20°近くあるので、しぶんぎ群もその範囲内にすっぽり収まってしまいます。しぶんぎ群の輻射点はバラツキが大きいなんて話がありましたが、北トロイダルソースの影響でしょうか。また一時期、しぶんぎ群の南分枝なんて話がありましたが、こんなのも多少は影響があるのでしょうか。とのことです。早期のしぶんぎ群と思われるものと関係しているように思われます。また、この時期は、ヘールボッブ彗星関連群と思われる流星が4日頃に、217゜ +25゜付近から見られます。南方やしし座などにも小流星群が活動しているので、同時観測をして、軌道を求める価値があります。
P/2006 T1 Levyの輻射点予報です。Solar longitude = 280.0   Date = Jan. 1   RA=329.2  Decl. +56.7  Vg = 14.0 km/s  orbit separation = 0.009 AU  
軌道要素 T 2006 Oct. 7.55390 TT   q   0.9921563   Peri.  179.61371  a   3.1001865   Node   279.97402   e   0.6799688      Incl.   18.36229   P   5.46
佐藤氏によると、日本時間で1月1日午前5時ごろ、1963年以降のダストトレールが地球に0.006AU程度まで接近する。輻射点は、赤経23h13m、赤緯+41.0゜のアンドロメダ座である。相対速度は10.6km/sと極めて遅い。このピークが見られるのはヨーロッパ方面で、日本では見られない。次に、日本時間で1月1日夕方、1913年と1875年のダストトレールが地球に0.03AU程度まで接近する。輻射点は、赤経22h53m、赤緯+45.2゜のとかげ座である。相対速度は10.6km/sと極めて遅い。日本ではこのピークが見られる可能性がある。さらに、日本時間で1月2日の夜にも1857年のダストトレールが接近して日本で出現が見られる可能性がある。

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2006年のしぶんぎ群 2005年のしぶんぎ群  2004年のしぶんぎ群  しぶんぎ群の画像へ  

しぶんぎ群の観測速報
観測報告速報フォーマット(日本流星研究会) 観測報告先(日本流星研究会) 報告用紙など(日本流星研究会)
IMOへの観測報告 IMOの観測報告の仕方 UFOキャプチャー画像  しぶんぎ座流星群電波観測プロジェクト

眼視とTVの観測速報

2006-2007年のしぶんぎ群の画像 2006-2007年のしぶんぎ群の軌道計算結果

1月5日現在、私の4/5日のTV観測では、しぶんぎ群は、1時間に1〜6個程度です。同時流星もありました。長田氏の眼視観測では、4時台に12個となっています。長田氏によると、満月はまぶしいが、雲1つない上天気。しぶんぎ群はさすがに極大から半日以上経過しているだけあって昨日より激減したが、この観測条件を考えればやや多めといえるとのことです。この晩には、SirkoさんのリストShower86 87 88 89を検出できました。日本流星研究会の速報では、3/4日にHR52 ZHR145となっています。また、出現数やグラフも報告されています。観測者の感じていたように出現数がここ数年では多かったようです。4日15時現在、SonotaCo氏がTV観測で4日の2時30分頃に火球を撮影されています。同時になっています。軌道が求められました。また、連続でのしぶんぎ群の観測を数回されています。私も1回連続がありました。他の観測者でもとらえています。杉本氏の電波観測の流星速報では、しぶんぎ群は、2005年と同程度の出現のようで4日の7時頃に極大を迎えたようです。また、住江氏は、3/4日の眼視観測で5時台に50分の観測で67個と多く観測しています。やはり、明るい流星は少なかったようです。10時現在、長田氏の眼視観測では、しぶんぎ群は、4時台に40分間で51個と私のTV観測と同じ程度の出現でマイナス等級は1個で、明るいのは、少ないが活発な印象を受けたようです。4日3時現在、薄曇りから晴れましたので観測しましたしぶんぎ群は、私のTV観測で、3時台は、4個(薄曇りと月明かり3台)。4時台は31個(晴れ3台で)。5時台は、42個(晴れ3台で)と増加中。暗い流星が多かったです。しぶんぎ群は、晴れているところでは明るいのが多く出ています。3日現在、2/3日は、埼玉県は曇りました。晴れたところでは、眼視で、しぶんぎ群が1時間に7個となっています。1日現在、私の31/01日のTV観測では、しぶんぎ群は、1時間に1〜3個程度ですが、明るいのが多くなってきました。全部で10個12月31日現在、私のTV観測では、30/31日のしぶんぎ群は、1時間に1〜3個程度で、全部で5個でした。24日現在、私のTV観測では、23/24日のしぶんぎ群は、1時間に1個程度で、全部で3個でした。9日現在しぶんぎ群の初期活動と思われる同時流星が12月1日頃から観測されていることをさぎたりうす氏が発見しました。SonotaCo氏によって、今までのこの時期から1月中旬までの解析によってほぼ間違いなくしぶんき群の複合群と考えられます。興味深い結果が出ています。単点でもいくつか観測されています。さぎたりうす氏の見解としては、当初、North Toroidal系の突発かと思っていましたが、しぶんぎ群につながっているように思えます。従来のしぶんぎの輻射点移動とは合いませんが、モラウ氏がIMCで発表された、単点観測によるリストにも、今回の出現日の前後に、類似の輻射点を検出されています。このことから、これらは一連の群活動であるか、あるいはしぶんぎ複合群(まだ定説ではないですが)のなかでも、2003EH1に比較的近い母天体により生じた群活動ではないかと推定しています。とのことです。

観測時刻 時間 群数 H・R 最微星 雲量 観測方向 観測者 観測法 最高H・R
9/10 04:45-05:45 60 2 2 5.7 1 Z 長田氏 眼視 2
7/8 04:00-05:00 60 1 1 5.0 0 Boo 橋本氏 眼視 1
6/7 04:30-05:30 60 4 4 5.5 0 Z 長田氏 眼視 4
6/7 04:00-05:00 60 3 3 4.8 0 UMa 橋本氏 眼視
4/5 03:30-04:30 60 4 4 4.8 0 CVn 橋本氏 眼視 12
4/5 04:00-05:00 60 12 12 5.3 0 Z 長田氏 眼視
4/5 03:00-04:00 60 25 6 5.4-6.8- 0 N S W Z 関口 TV6mm12mm28mmUFOCapture 6
3/4 03:51-04:31 40 52 76 5.0 1 Z 長田氏 眼視 80
3/4 04:40-05:45 65 15 8 4.5 1.8 UMa 佐藤氏 眼視
3/4 04:00-04:30 30 17 34 4.6 0 UMa 橋本氏 眼視
3/4 04:45-05:35 50 84 80 5.3 2 Z 住江氏 眼視
3/4 05:00-06:00 60 69 24 室石氏 TV3.8mmUFOCapture 42
3/4 05:00-06:00 60 67 28 Yamakawa氏 TV6mmUFOCapture
3/4 05:00-06:00 60 54 33 SonotaCo氏 TV6mm8mm12mmUFOCapture
3/4 05:00-06:00 60 90 42 5.4-6.5 0 N W Z 関口 TV6mm12mmUFOCapture
1-02/03 04:45-05:45 60 7 7 5.3 1 Z 長田氏 眼視 7
12-31/01 01:00-02:00 60 5 3 5.5 0 Z 長田氏 眼視 3
31/01 03:45-04:45 60 2 2 5.0 0 CVn 橋本氏 眼視
31/01 04:10-05:10 60 10 3 6.4-6.8 0 N S W Z 関口 TV6mm12mm28mmUFOCapture 4
31/01 05:00-06:00 60 6 4 masuzawa氏 TV6mm12mmUFOCapture
31/01 05:00-06:00 60 1 1 Yamakawa氏 TV6mmUFOCapture
31/01 05:00-06:00 60 1 1 さぎたりうす氏 TV12mmUFOCapture
31/01 05:00-06:00 60 7 3 SonotaCo氏 TV6mm8mm12mmUFOCapture
30/31 02:00-03:00 60 5 5 5.7 0 Z 長田氏 眼視 5
30/31 03:30-04:30 60 2 2 5.0 0 CVn 橋本氏 眼視
30/31 02:00-03:00 60 5 3 6.5-6.8 S W Z 関口 TV6mm12mmUFOCapture 3
29/30 02:00-03:00 60 4 4 6.0 0 Z 長田氏 眼視 4
29/30 03:30-04:30 60 1 1 5.0 0 CVn 橋本氏 眼視
28/29 03:00-04:00 60 4 4 6.2 0 Z 長田氏 眼視 4
28/29 05:10-06:10 60 5 2 6.8- S 関口 TV12mmUFOCapture 2
27/28 05:00-06:00 60 3 2 6.8- 0 W Z 関口 TV6mmUFOCapture 2
23/24 04:00-05:00 60 3 1 N S Z 関口 TV6mm12mmUFOCapture 1
17/18 03:00-04:00 60 1 1 Z 関口 TV6mmUFOCapture 1
04/05 05:00-06:00 60 1 1 Z 関口 TV6mmUFOCapture 1
12-03/04 03:00-04:00 60 1 1 S 関口 TV6mmUFOCapture 1
11-30/01 04:00-05:00 60 1 1 S 関口 TV6mmUFOCapture 1

電波観測結果
小川氏によると、国内の電波観測結果【速報値】では、国内における極大は、1月4日8時台(JST)です。ただし,9時台,10時台は天頂効果の影響と思われるエコー数の現象が起きています.
その後11時台には,活動レベルが一度上がって,終息しています.それを考慮すると,極大時刻は8時台〜9時台.流星電波観測で使用している流星活動度を示すActivity Levelでは,最大 5.8 +- 1.1 ですが,天頂効果が起きなければもっと大きかった可能性もあります.一点,最終的なデータではないことと,しっかり比較していないこともありますが,感覚的にロングエコーが少ない気がするとのことです。杉本氏の電波観測の流星速報では、しぶんぎ群は、2005年と同程度の出現のようです。4日の7時頃に極大を迎えたようです。
電波観測プロジェクト  
杉本氏の電波観測の流星速報 2007年 
  上田氏の電波観測結果2007年 上田氏の電波観測2006年 上田氏の電波観測結果2005年
2005年からの日本におけるしぶんぎ座流星群の活動グラフ
輻射点情報
輻射点名 赤経 赤緯 流星数 広がり 確度 速度 平均光度 H・R 報告者 備考
1 4/5 ιDra 231.0 49.4 20 5 5 関口 TV同時流星
1 3/4 ιDra 229.8 49.5 4 5 42.1 SonotaCo氏 TV同時流星
1 3/4 ιDra 230.0 48.9 90 5 5 42 関口 TV単点
1 3/4 ιDra 230.3 49.3 5 5 関口 TV同時流星
12 31/1 ιDra 227.3 51.6 2 5 40.7 関口 TV同時流星
12 29/30 ιDra? 218.9 52.5 2 5 43.3 -1 さぎたりうす氏 TV同時流星 03:57:30
12 4/5 ιDra 201.8 63.7 2 5 41.0 関口 TV同時流星
12 3/4 ιDra 201 64 4 5 39.8 関口 TV同時流星
11 30/1 ιDra 203 61 3 5 41 関口 TV同時流星

光度分布
時刻 -4 -3 -2 -1  0  1  2  3  4  5  6 合計 観測者 平均 観測法
6/7 04:00-05:00 2 1 3 橋本氏 眼視
4/5 23:00-06:15 2 2 4 5 5 2 4 1 25 関口 TV6mm12mm28mmUFOCapture
4/5 03:00-04:30 1 2 1 4 橋本氏 眼視
3/4 04:00-04:30 1 1 1 3 7 4 17 橋本氏 眼視
3/4 02:00-06:15 1 8 18 5 18 15 20 5 90 関口 TV6mm12mmUFOCapture
3/4 01:00-05:35 1 1 1 6 17 37 21 84 住江氏 2.76 眼視
3/4 03:51-04:31 1 1 5 12 26 7 52 長田氏 眼視火球のみ
3/4 00:00-06:30 5 24 11 17 12 69 室石氏 TV3.8mmUFOCapture
3/4 00:00-06:20 1 7 2 6 12 20 19 67 Yamakawa氏 TV6mmUFOCapture
3/4 02:00-06:20 1 1 1 6 15 26 4 54 SonotaCo氏 TV6mm8mm12mmUFOCapture
3/4 03:25-05:45 1 5 4 5 15 佐藤氏 1.9 眼視
12-31/01 21:00-06:00 1 2 5 1 1 10 関口 TV6mm12mm28mmUFOCapture
31/01 03:45-04:45 1 1 2 橋本氏 眼視
31/01 05:00-06:00 1 1 さぎたりうす氏 TV12mmUFOCapture
31/01 00:00-06:00 1 1 1 4 7 masuzawa氏 TV6mm12mmUFOCapture
31/01 05:00-06:00 1 1 Yamakawa氏 TV6mmUFOCapture
31/01 01:00-06:00 1 2 1 3 7 SonotaCo氏 TV6mm8mm12mmUFOCapture
30/31 02:00-04:00 1 1 1 1 1 5 関口 TV6mm12mmUFOCapture
30/31 03:30-04:30 1 1 2 橋本氏 眼視
29/30 03:30-04:30 1 1 橋本氏 眼視
28/29 05:10-06:10 1 1 1 1 1 5 関口 TV12mmUFOCapture
27/28 01:00-06:00 1 1 1 3 関口 TV6mmUFOCapture
23/24 00:00-06:00 1 1 1 3 関口 TV6mm12mmUFOCapture
12-17/18 03:00-04:00 1 1 関口 TV6mmUFOCapture
合計 2 10 42 41 94 118 112 72 26 7 519
 
火球情報
時刻 等級 発光点 消滅点 時間 速度 その他 観測者 観測地 観測方法 備考
3/4 02:30:23 -3.4 Qua 画像あり SonotaCo氏 東京都 TV6mmUFOCapture 同時火球
軌道計算結果
3/4 02:30:23 -1.1 Qua 0.57 画像あり Yamakawa氏 石川県 TV6mmUFOCapture
3/4 02:30:23 -1.1 Qua 1 画像あり 室石氏 石川県 TV3.8mmUFOCapture
3/4 02:30:23 画像あり 上村氏 新潟県 TV6mmUFOCapture
1-03/04 05:19 -3 Oph Oph Qua rR Y 長田氏 静岡県 眼視
12-30/31 04:27 -3 Boo 橋本氏 東京都 眼視